'15.10.31 MotoGPマレーシア戦2015

ようやくマレーシア戦を観ました。なんというか。観たときの記憶で書いてます。。。あと、レースの録画を観てからネットの情報・・・MotoGPの公式ページもイタたわもSRダンディ別館も観ていませんし、掲示板も見ていないのでレースディレクション・・・裁定がどう下ったか知りません。

決勝。フロントローにはペドロサ、マルケス、ロッシ、ロレンソの順で並びます。レーススタート、第一コーナーはペドロサ、マルケス、ロッシ、ドビ、イアンノーネ、ロレンソの順番。最初の周回でロレンソはドカの二人をパス、ホームストレートエンドのブレーキングでロッシをパス。ロレンソすごい。順位はペドロサ、マルケス、ロレンソ、ロッシに。３週目早々にマルケスはコーナーでワイドになりインをロレンソが抜いてゆく。ペドロサは逃げ、ロレンソが続き、マルケスはまたもワイドになり、ロッシに補足され、さて、ここからです。

ロッシは抜きにかかります。二人のペースはほぼ互角、ロッシがマルケスをパス、マルケスはパスされてそのままにしておくライダーではないですから抜き返す、それをロッシがまた抜き返す。それが４周の間続き、６週目、ロッシがマルケスをインから抜き、マルケスがアウトからロッシをすれすれで抜き返し、次のコーナーでインになったロッシはスローダウンしながらアウトへ膨らみ、マルケスはアウトへ押し出されて二台はみるみる接近し、ロッシが膝を動かしマルケスは転倒。映像を見てた私は思いました「ロッシ、蹴ったな」

レースはペドロサが独走で優勝。ロレンソは２位。ロッシは３位でゴールしました。ただしロッシはマルケスの転倒について裁定待ちなので暫定順位です。ポディウムではうれしそうなペドロサ。硬い表情のロレンソ、笑いのないロッシ。表彰後のシャンパンファイトでは、ロレンソは拒否したようで、シャンパンシャワーをしているロッシとペドロサを残して去って行くロレンソが映っていました。後味の悪いレースです。。

正直なところ良いとか悪いとかどうでもいいので、理由を想像してみました。

私は見聞きしていないのですが、ロッシがプレスへ、マルケスは前戦のオーストラリア戦ではロレンソをアシストしている、と訴えたそうな。レースにおけるマルケスのタイムの変化を証拠として示した、と。まぁ、周囲はロッシお得意の仕掛けだと思ったようです（MotoGPの録画で辻本さんが言ってた）

客観的に見ようと思ってレースで起きたことをデータにしてみました。TIMEは私の録画装置のタイマーの値で、秒数もおおよそなので目安として。INCIDENTは「Lor pass Ros」はロレンソがロッシを追い抜いたの意味。「Ros overtake Maq inside」はロッシがマルケスをインから追い抜いた。nearが付いてたらぎりぎり抜いてった。attackは仕掛けた、または、仕掛けて抜いた、って感じで。ロッシとマルケスのバトルは全部attackと書いてますが、時には追い抜いてます。クロスラインによる順位の入れ替わりをカウントしなくても、順位が５回入れ替わりました。序盤の６周の間に起こったことです。

状況を整理しました。

• ロッシの目標。ロレンソの次の順位でゴールしたい。
• マルケスの目標。優勝したい。
• そのためにロッシのとるアクションは、ロレンソに離されないこと。
• そのためにマルケスのとるアクションは、ロレンソに追いつき追い抜くこと。

双方ともターゲットはロレンソに追いつく、のはずです。実際に起こったことは、ロッシとロレンソは５周の間バトルを続けたので毎週０．５秒ずつロレンソに離された。しかもタイヤを消耗しながら。。。

ロッシの考えを想像すると、ロレンソにパスされて自分にもパスされたマルケスの妥当な順位は4番目つまりロッシの後ろ、と考えた。しかしマルケスが抜きに来る。ロッシは抜き返すことでロレンソ追走の先頭は自分だと主張・提案した。

だが、マルケスはその提案を蹴った。

想像するにロッシはチャンピオンシップがかかっているし、マルケスは恣意的に順位を操作しようとしていると妄想？しているし、ロッシが先を譲らない理由は私にもわかるような気がします。

マルケスがロッシの前に固執する理由はなんでしょうか？　マルケスはロッシはロレンソに追いつけない＆離されると予想したのでしょうか？　だとしてもロッシは抜き返すことで先を譲らないのですから、マルケスは先になるためにバトルするよりは落ち着いて何周か様子を見ることの方が大切なはずです。抜いたらすぐに抜き返されるような状況が続いているのだから今は抜く時ではないのです。別の手を考えろってことです。

むろん、マルケスとロッシが同じ速さだったらバトルをしなくてはなりませんが、序盤ですることではない。

上の表の両者の繰り返されるアタックは、ロッシの主張とマルケスの拒否の繰り返しと見ます。ここまで繰り返されても諦めない理由は、ロッシはわかるけれど、マルケスはわかりません。マルケスの方が余裕も選択肢もあるんですけどね。マルケスは何を考えて先になろうとしたのか？

ロッシが後ろのマルケスに手を上げてジェスチャーしたのは「それがなんでわからないんだ？何を考えているんだ？」という意味だと私は考えます。

ひょっとしたらマルケスの意図はバトルすることかもしれない、タイムを遅くし、タイヤを消耗させ、後ろから追ってくるライダーに追いつかせるためかもしれない、などと被害妄想的にロッシが考えても無理はないかも。それくらいマルケスの行動は（元チャンピオンライダーがやる事としては）不可解です。マルケスはレースに参加していない、ロッシのチャンピオンシップを妨害するためにそこにいる、とロッシが判断したのがジェスチャー後にマルケスが仕掛けてきたときじゃないでしょうか。すれすれにアウトからかすめた時。わかっててやってやがる！とロッシは決めた。で、蹴った（ように見えた、つーか蹴っているよね）

抜くのは良いんです。でもすぐに抜き返される状況でまた抜き返す状況を続けるのは意図があってしていると思われても仕方ないんじゃないでしょうか。だって、レース始まってすぐの序盤ですよ。で、ロッシはその意図が明快だけど、マルケスの意図は不明瞭で、そこにロッシが蹴りを入れた理由があるのではないでしょうか。

私がレースを見ていたときのリアルタイムの感想としては、ロッシにとってマルケスはうっとうしいだろうなぁ、でした。マルケスが引かないならロッシも様子を見れば良いのに、とも思いました。で、接触転倒で感じたのは、ロッシもまだ熱いんだなぁ、マルケスは因果応報だなぁ、でした。ロッシは蹴ったことによる因果応報をこれから受けるんでしょうが、レース中に受けたのはマルケスだったと（私はこの文章を書いている時点で裁定結果を知りません）。もしマルケスが無邪気にバトルを愉しんでいたとしても、チャンピオンシップのかかっているライダー達に茶々を入れたことにかわりない。

表彰台の映像では暫定順位での表彰の後、ロレンソがシャンパンを拒否したのか、シャンパンをかけているペドロサとロッシを残して独り去って行く映像が気になりました。ロレンソはロッシと一緒にいたくなかったのだろうと想像します。。。ロッシのチャンピオンシップへの執着が怖いよね。

想像ですけれど、ロッシに対する心情は、ロレンソとマルケスは似ていると考えます、二人にとってはロッシは旧世界の生き残りで、死んだと思ったら生き返ってきて、たまにその原始的な部分がべとっ、って降りかかってくるし、そのくせ圧倒的に光り輝いて自分たちが受けるべきだったものを享受している、って。

この後味の悪いレースを見終わって一服の清涼剤がペドロサのゴール映像でした。とてもうれしそうで。天使のポジション。

ということでレースを見た私の中のモヤモヤがある程度クリアになったので、ネットを解禁して関連記事を読んでみようと思います。

あと、モーターショーを見てきました。マツダのスポーツカーがかっこよかったです。写真はいまひとつでしたが実物はとても格好いい。流れるシンプルな線のスポーツカーは格好いい。

まぁ、そんな感じで。